きっと大丈夫 赤坂晃 ボーイズラブ文庫
悔しさが一気に、喉元までこみあげてくる。聞き間違いかと克彦は、自分の耳を疑った。
「そうだ」。「僕、本当は不動産部門の担当なんです。この辺りは……家賃高いんだろうな」。ここでじゃあみんなでとでも言えばいいのに、香は決してそれを口にしない。彼を愛しいと思う心が、彼に憎まれているという現実を受け止めかねて悲鳴をあげている。至近からじっと俺を見つめてくる黒耀石の瞳に魅入られて、俺は、白桜の、浮かび上がるように白い頬に指を這わせた。「エーリク」。
「美徳…俺を好きになったか?変態だとまだ思ってるのかな」。それがのろのろと蠢きながら、じっと匡耶を見つめている。「逃げることはないだろう。楽しもうって言ってるんだ、どうせ千野とも遊んでるんだろう?桐島課長だけじゃないくせに…」。「ここ、学校じゃない。俺も制服着てないし、先生だってきょうはスーツじゃないよ」。「それじゃ遠慮無く」。一人で百面相をしている。一人の招待客の呟きに、全員が頷く。
プライベートにまでは踏み込みたくない、そこまで、椎名に近づきたくない気持ちも、本音だ。
友紀宗は腕を組んであぐらをかき、首を捻る。「え……、邪慳になんかしてないけど……」。「中華のファーストフード感覚であの店を始めたんだろうけど、あれだけやっていたら君の腕も舌も鈍るよ」。キスまでいったものの、二人とも相手をベッドまで誘うことができない。
ボーイズラブ小説作品紹介
結婚相談所に勤めている由利は、入会希望として現れた美形外国人・ジャックを担当することになるが、その男は超電波系だった。誰もが振り返るほどの美貌とホテル王の息子という背景をもちながらも、彼の言動と行動はアヤシイものばかり。親交を深めたいと呼び出された料亭では、次の間に布団が敷かれている始末。「日本では、体を張って仕事をとるということがあるそうですね」――そんな言動とともに押し倒された由利は!?
タイトル:混線ラブノット
著 者 名:高月まつり
レーベル:アクア文庫
発 行 元:オークラ出版
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